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先ほど書店に行ったところ、目に留まった文がありました。
本の帯に書いてあった「金の奴隷から抜け出して見えた本当の幸せ」という言葉。
水野俊哉さんの「幸福の商社 不幸のデパート〜僕が3億円の借金地獄で見た景色〜」に付いているものです。
この本で分かることは、
- 何を間違えると人生失敗してしまうのか
- 苦しすぎる借金からどうやって解放されるのか
- 人生の重要な選択をするときの選び方
などです。
「本当の幸せ」と書かれるとすごく気になるんですが、1冊読んでみて感じたのは、
「幸せになりたいなら、今からあるものに〇〇すること」です。
目次(リンク)
1冊全体のストーリーで学ぶスタイル
水野さんが経験してきたストーリーを通して学ぶスタイルの本だと感じました。
自己啓発の本によっては、「幸せになるために今すぐやるべき51のこと」とか、著者の主張が1つ1つ書かれているタイプもあります。
でもこの本の場合、
- 現在
- 過去の上手くいっていた時
- 人生どん底に落ちたとき
- どうやって立て直したか
- 過去上手くいっていた時と今との違い
といった流れになっています。
やっぱり誰でも失敗なんてしたくないですよね。
辛い思いをするのはイヤだから、出来るだけ避けたい人がほとんどのはず。
あるとき何か選択を間違えたのかもしれないし、必要な知識が足りなかったのかもしれないし、不足していたのは成功し続けるために必要な習慣だったのかもしれません。
本書の中では、事業がもの凄く上手くいって絶好調な時と、3億円借金を抱えて苦しまれているときの落差がとても大きく描かれています。
まさに天国から地獄へ落とされた話です。
どうすればそんな大失敗を回避できるのか、ストーリーを読んでいくと見えてくるものがありました。
事業を大失敗して3億円借金を背負ってしまった原因はどこにあるか
失敗した要因がいくつも挙げられていて、経営者としての知識やお金を支払う順番などが書かれています。
接待などで毎晩豪快にお金を遣いまくる姿は、明らかに借金の原因だろうと思えてきます。
経営の経験もない素人の私から見て、大失敗の一番主要な原因は、事業を大きくしていく上で助けてくれたり支えてくれた人をあまり大切にしていなかったこと。
事業が急成長し始めるときに、大切な人から100万円ほどお金を借りるときがあったそうです。
でも当時は、その大切な人との時間よりも、取引先や知り合いの経営者たちとの時間を毎晩過ごしてしまう日々が書かれていました。
いつも助けてくれている大切な人にもっと感謝して大事にしていれば、裏切りられたり大切な人を失うことも無かったんじゃないかと思います。
あるものに〇〇をすれば、今すぐ幸せになれる
お金持ちでいろいろと上手くいっていれば、幸せかもしれません。
でも、お金があっても幸せだとは限りません。
本書を読んでみて感じたのは、「今自分が持っているものに感謝すること」が、今すぐ幸せになれる方法です。
自分に無いものばかりに意識が向くと不幸になる
水野さんが大失敗する前、西麻布あたりでスゴイお金の使い方をされていた当時は、他の経営者との見栄の張り合いのような日々が描かれていました。
他の人と比べて自分に無いものに意識が向くので、他の経営者が羨ましく見えるし負けたくないと競争してしまいます。
自分に無いけど誰かが持っているものにばかり意識が向くと、悪口を言ったり否定したりして、自分に無いのを正当化しようとすることもあります。
それでは幸せなわけがありません。
どれだけ稼いでも、無いものに意識が向いていたら、満たされない状態が続いてしまいます。
自分にあるものに感謝する
本書に具体的に書いてあるわけではないですが、これが本当の幸せの1つだと思います。
私もお金に困って、財布の中にも預金にも、チロルチョコでさえ買えない経済状態の時期がありました。
食事はごはんにお味噌、他に食べ物は無いというときもあれば、ごはんさえ無いこともありました。
まさに人生どん底、食べ物が無いとか辛すぎですよね。
そんな経験があるから、今普通に出来ていることがとてもありがたいと感じます。
- 毎日食事を自分で選べる
- インターネットを使える
- スマホも使える
- 両手でタイピングしてブログを書ける
- 電車に乗れる
- Twitterでフォローしてくれる
誰でも出来るような当たり前のことがほとんどですが、1度出来なくなってみると、出来ることのありがたさはハンパないです!!
いつも当たり前のように連絡してくれたり体調を気にかけてくれる彼女とか、ホントに感謝しかないですね。
持っているものに満足して成長出来ないんじゃないか?
「今自分が持っているもの、あるものに感謝することが大切だ」と言えば、現状で満足して成長が止まるんじゃないの?と突っ込まれそうな気がします。
果たしてホントにそうなのか、感謝する相手の顔を思い浮かべてみれば分かるかもしれません。
お世話になった人、大切な人に感謝出来れば、その人たちの為にもっと何かしてあげたいと思うはずです。
もっと何かしてあげたいのに、現状維持で満足なんて出来ないですね。
まとめ:感想「幸福の商社、不幸のデパート 僕が3億円の借金地獄で見た光景」
借金3億円とかヤバすぎですよね。
中小企業の経営で、借金を抱えて死を選んでしまう方も少なくないですが、無事復活して本書を書いていただいたことに感謝します。
今何かに苦しんでいる方には、ぜひ読んで欲しい1冊です。